暮らしに潤いや安らぎを与えてくれる植物。でも、なかには犬が中毒を起こしてしまう植物も。
室内の観葉植物や庭に植えられている植物、散歩の途中に出会う植物など、どんな植物なのか、
ぜひ、知っておきましょう。
室内でよく見かける植物
クリスマスらしい雰囲気を演出してくれるポインセチアも、犬が口にすると危険な植物のひとつ。
有毒部分は、葉や茎。嘔吐・下痢・皮膚炎などの中毒症状を引き起こすことがあります。
また、この時期よく見かけるシクラメンも、犬には危険な植物。その他に、室内によく置いてある
アイビー、ポトス、カラジウム、セロームなども中毒症状を起こすことがありますので、犬が口にし
ないような場所に移動しておいたほうが安全です。
庭や道端でよく見かける植物
庭でよく見かける植物のなかにも危険なものがあります。庭木では、イチイ、ナンテン、ジンチョウゲ
など。誰もがよく知っている花、チューリップ、スイセン、ユリ、スズラン、ヒアシンス、アジサイ、アサ
ガオ、菊、ヒガンバナなども犬にとっては危険。名前をあげればきりがないほどです。
犬は本能で危険なものを回避すると思われがちですが、必ずしもそうとも限りません。不慮の事故
を招かないためにも、飼い主さんが注意してあげたいものです。庭やベランダなども、犬が口にしや
すさそうな場所に危険な植物は置かないようにしましょう。また、道端の草花は食べないように、拾
い食いなどはしないように教えておくことも大切ですね。
犬に危険な植物はかなり多くあります。ただ、個体差もあり、有害となるレベルがはっきりしてない
ものも多いようです。有害な植物に分類されているもののなかにも、少量なら健康にいいものもあ
ります。とはいえ、植物が引き起こす中毒症状のなかには死に至るような重大なケールもあります
ので、注意するにこしたことはありません。
●●●●● 犬に危険な植物 ●●●●●
シクラメン
愛犬が口にすると、胃腸炎や痙攣、神経マヒの症状が現れることがあるので要注意
アイビー
丈夫で育てやすいので、屋内外で観賞用に重宝される植物。しかし、葉や果実には
毒性があり、誤って食べてしまうと、口が渇いたり、ヨダレが出たりという症状が出る。
皮膚への刺激も高いといわれている
ナンテン
庭木として広く親しまれ、漢方では鎮咳薬となるナンテン。その実を愛犬が食べると、
神経マヒを起こす可能性があるので、植える場所には要注意
イチイ
中枢神経に重大な影響をもたらす。震え、失調、呼吸困難、胃腸炎、心不全などを
起こすこともジンチョウゲ強い芳香を放ち、人気の樹木だが、愛犬にとっては花や葉
が有毒となる。血便や、ヨダレ、嘔吐の症状が現れる場合もある
チューリップ
特に球根の部分に毒性が高い。胃腸炎、ヨダレ、食欲不振、ケイレン、心臓異常
スイセン
早春を彩る可憐な草花だが、球根に毒が含まれる。吐き気や血圧低下、胃腸炎
ユリ
毒性が高く少量でも腎臓に重大な影響を与える。ユリ科の植物には球根に毒を含むものが多い